伊藤伸平

■■　作品紹介　■■

「アップル　シンデレラ」　　全１巻　(1987?)　小学館
	いわゆるアイドルもの。女性キャラに比べて、男性キャラの方が「あ、昔に書いたな」という感じの雰囲気です。でも、動きのある絵は、もう出来上がって居るみたいです。古本屋でも１回しか見たこと無いので、結構貴重本かも。 　この業界が、実はホントに好きなんだなあ、と感じさせてくれる作品（全然似てないアイドルの似顔絵って・・・なんだったのだろう？）。
「東京爆発娘」　１巻　　（1992）　富士見書房
	なんつうか・・・、ダイ・ハード凌ぐアクションの連続、連続、連続！　無表情のオトボケギャグもしっかり出来ていまして、殆ど内容的には、完成の域に達しています。 　「ネメシスの剣」で、あれだけのパニックを描き出せるのは原作がよいからかと思ったんですが、警察や自衛隊、テロリストまで含めたパニックものを描かせたら、臨場感やストーリー運びについては、この人はとにかく凄く上手い！　ということを実感してしまいました。
「モルダイバー」　全３巻　（1993〜1994）　　徳間書店
	アニメ化もされてしまいましたが（まだ見てないです）、結構ノリのいい作品。最後のコマに入る「次週をお楽しみに」的な、「投げやりな」台詞がなんとも小気味よいです。 　でも、しっかりＳＦっぽく決めているところがいいです。無茶苦茶ですけど。
「楽勝！ハイパードール」　全５巻　（1995〜1997）　徳間書店
	結構キレてる感じがいい作品。 　もう無茶苦茶でとっても面白いんですけど、一番無茶苦茶なのが、最後の最後。キャプテン休刊にして、残りを描き下ろしで付けてるんですが、その「投げやり」な部分。それまでも随所に「エヴァ」ネタが入っていましたが、完全にそれをパロッた投げやりで唐突な終了。 　私個人としては、ちょっと賛成しかねる終わらせ方ですが・・・（エヴァの真似は無理、という意味）。でもま、いいか。
「ネメシスの剣」　（1996）　全１巻　白泉社
	和田慎二原作の、シリアス・サスペンスものです。翻弄される警察・自衛隊とかの描写がリアルで、やっぱ原作者の力だなと思いつつ、描写力とかそういう部分での底力も見せつけています。 　シリアスものですけど、ラスト近くのビルでのゲリラ戦など、とにかく見応えある作品です。
「エンジェル・アタック」　（1998〜1998）　全２巻　白泉社
	天使のようで天使でない、無責任さ大爆発の"謎の使者"と、無責任を飛び越えて、やることなすこと極悪非道な刑事のドタバタコンビが、今日も人々を巻き込んで、大パニックを引き起こす・・・。　次々増える犠牲者の死体が・・・。とにかくあっけなく人が死んじゃう、恐ろしいコミックス（？）。
「エンゼル・ハート」　（1998）　全１巻　白泉社
	ナゼかセーラー服で殺戮を繰り返す（？）、女性版ダイハードな（けど、もっとクールで無表情だぜ）な物語。 　人によっては、ちょっと毒っぽい作品かもしれません。けどまあ、そのあたりが伊藤作品なんですけどね（笑）。
「東京爆発娘」　全２巻　　（1998）　角川書店
	コミドラへの短期集中連載を契機に、再版されました。 　第１話冒頭は、描き下ろしで手が入ってます（ここまでやるか・・・）。その他にも、結構手直しが入っているようです。２巻には、幻のFCC版未収録作品を、現代風にアレンジした作品（コミックドラゴン連載作品）が含まれています。このお話は、まだまだ続けて欲しいものです。
「はるかリフレイン」　全１巻　（1998）　白泉社
	タイムトラベルと言うよりは、「時間の繰り返すとやり直しの連続」というべきか？ 　恋人を失わないが為に、タイムパラドックスに果敢に挑戦する女子高生の大活躍（!?）　が描かれるわけですが、ラストは、ちょっとしんみりモードです。というか、この手の作品にありがちな結末ではない・・・ということです。伊藤伸平にしては、かなり「押さえた」感じの作品で、押さえているがゆえに成功している、という面もあるようです。
「少女探偵」　全１巻　(1999)　徳間書店
	少年サンデーに掲載されていた「あやめにお手上げ」をタイトルを替えて収録しています。その他の未収録短編
「アップルシンデレラ」　全１巻　(2000)　大都社
	初単行本「アップルシンデレラ」が収録されているほか、未収録短編が残り半分を占める、テンコ盛り短編集。

　

コミックリストに戻る