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　きくち正太

　絵柄はちょっと癖があり、独特ですけど、とにかく「見せ場」を描くのが上手い！　そして、躍動感というか、そういうのを描くのも上手い！
　と、誉めまくってもしょうがないんですけど、スポーツものを描かせると、本当にいいシーンを描いてくれます。
　いわゆるスポーツものとは一線を画すというか・・・。

　「ブル田さん」は、途中に挿入されるサイドストーリーが邪魔とのことで、賛否稜々論に分かれる作品ですが、とりあえずは代表作という事でいいんじゃないかと思います。

■■　作品紹介　■■

「獣王バイオ」　全９巻　(1988～1990)　秋田書店
	今の作風からはちょっと想像がつかない、「北斗の拳」に近い感じの（上手く表現できない・・・）、バイオレンス・アクション。もっとも、少年向きにちょっとアレンジはあるものの、主人公は情け容赦なく的を粉砕（殺！）してしまいます。単なるアクションではなく、駆け引きも結構面白い作品です。
「三四郎 2」　全20巻　(1990～1994)　秋田書店
	「さんしろうのじじょう」と読みます。　まだ揃えてるところです。
「そばっかす」　全11巻　(1994～1996)　秋田書店
	まだ読んでませんが、女子柔道のお話です。
「ブル田さん」　全6巻　　(1997～1998）　講談社
	野球マンガというべきか・・・。いわゆる９人で汗くさく野球をやる、というのとは、随分と違います。バッターボックスとマウンド、そして＜観客席＞との間での、真剣勝負を描いた作品というべきか・・・。　とにかく、ホームランを"撃つ"過程と、その見開きの場面・・・。感動的に表現されています。ここまで見事なものって、なかなか無いような・・・。　出版社の事情で、打ち切りになってしまったのが、非常に残念な作品です。
「きりきり亭のぶら雲先生」　1～５巻　(1998～2000）　ソニー・マガジンズ
	きくち作品の、いわゆる「色っぽい女性」をミステリアスに（？）、描いた作品。大正時代っぽい舞台背景が、なかなか雰囲気がよく出ていて、よいです。　何よりも、主人公の「謎」っぽさが、また何とも言えず、各キャラクターも個性的で、作者も自由に描いているので、とても楽しく読める作品です。
「RIOの黒船丸」　全１巻　(1998)　スコラ
	これも途中で打ち切りにはなったものの、そこそこちゃんとまとまってはいるので、読むのには充分楽しめます。　ブラジルで格闘技をする日系青年を見つけ、日本に連れていこうとする新聞記者のお話ですが、とにかく初っ端の＜RIOのカーニバル＞の描写は、きくち正太ならではのもの。　なんか、それだけでも充分楽しい作品です。丁度日本に来る所で終わってしまうわけですが・・・。ま、しょうがないですね。
「太夫　Da-You!」　１巻　(2000)　少年画報社

「ダキニの九魔」　１巻　(2001)　秋田書店