　よしもとよしとも

　この人の作品は、ハッキリと２系統に分類されます。
　いわゆる＜スチャラカ漫画系＞と、日常の中の何でもない１場面を、本当に何でもないように、流れる雲のように描くシリアスな作品群・・・・。
　評価的には後者の方が、評価は高くなっています。が、前者の＜スチャラカ系＞の作品にも、とっても個性と味が光っています。まあ・・・このあたりは、「日刊吉本良明」あたりに、殆ど実話に近い形で（？？）出てくる、＜怠惰な青春真っ只中＞な中で描かれたモノ達でしょう。
　そう、そういう怠惰だけど何も考えてない、というわけでもなく、そして深く思い詰めるでもなく・・・。このあたりが、現実社会での辟易とした生活に疲れた私達に、妙に共感として響いてくるのかもしれません・・・。

■■　作品紹介　■■

「レッツゴー武芸帖」　全１巻　（1988）　双葉社
	いわゆる侍ものの作品です。が、ま～何というか、＜学芸会＞というか、大学の演劇部的なノリで、ロックンロールに綴られる、ちょんまげ時代の青春謳歌という感じでしょうか？　とにかく暴走するわするわ（爆）。そんでもって、暴走したまんま軌道に戻ってこないで、まあ走り回る走り回る・・・。本格的なスチャラカ作品です。
「日刊吉本良明」　全１巻　（1990）　角川書店
	紺に黄色の文字の背表紙の本です。
「東京防衛軍」　全１巻　（1990）　双葉社
	スチャラカ漫画の最高傑作。くそまじめそうな展開で、えーかげんな「防衛軍」の、天井突き抜けた不条理な戦いが、何ともかんとも・・・。
「よしもとよしとも珠玉短編集」　全１巻　（1990）　双葉社

「青い車」　全１巻　（1996）　イーストプレス

「GreatHits　＋３」　全１巻　（1998）　双葉社
	「東京防衛軍」の前半（ゆえにこれだけだと、後半は読めていないことになる）、「日刊吉本良明」、その他の既に収録されている作品と、未収録の短編を集めた単行本になります。
「レッツゴー武芸帖」　全１巻　（1999）　双葉社
	新装復刻版です。
「コレクターズ・アイテム」　全１巻　（1999）　KKベストセラーズ
	過去の分を集めた短編集。